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資金繰りの基礎知識

ビジネスローンで審査落ちする原因は?

資金調達したい場合、通常の銀行からの借入では間に合わないことがあります。銀行融資は決定まで半月~1か月程度かかり、本当に緊急の資金が必要な場合には間に合いません。

また、審査基準も厳しく赤字決算が続いていたり、負債が多かったりすると通りません。結果的に資金調達できず経営的に追い込まれてしまう事態は避けなければなりません。

そこで重宝するのがビジネスローンです。ビジネスローンは主にノンバンク系貸金業(消費者金融など)が事業者向けに行う融資、事業用ローンです。

審査基準は通常の銀行融資よりも緩く借りやすいものになっていると言われていますが、それでも審査に落ちることがあります。ビジネスローンで審査に落ちてしまう場合、その原因は何なのでしょうか?また、審査落ちしないための予防策や代わりの資金調達法についても紹介します。

慌てず適切にビジネスローンを考えてください。

ビジネスローンで審査に落ちる原因

ビジネスローンで審査に落ちてしまうのは以下の原因が考えられます。まず、申し込みの際にチェックをお願いします。

申込書類の不備

ビジネスローン申し込みに必要な書類は以下になります。

個人事業主

  • 本人確認書類(運転免許証、国民健康保険証、パスポートなど)
  • 収入証明書(確定申告書)

法人

  • 履歴事項全部証明書
  • 決算書
  • 印鑑証明書(法人)
  • 代表者の本人確認書類
  • 代表者の印鑑証明書

法人、個人事業主共通

  • 事業計画書
  • 納税証明書
  • 許認可のいる業種の場合、許認可証の写し

ビジネスローンも融資の1つです。融資ということは法律で細かいところまで決まっているため、書類に瑕疵があると審査に通りません。

これらの書類に瑕疵や記載ミスがないかどうかしっかり確認しましょう。

返済能力が低い

毎月の売上から返済能力を見た場合、とてもではないが返済する原資がないと判断された場合、ビジネスローンの審査も通りません。

銀行融資と比べれば、多少事情を斟酌してくれることもありますが、負債を返済していく以上、返済能力がない、著しく低い人にはビジネスローンを融資できません。

税金の滞納

ビジネスローンを申請する際に、納税証明書を提出させることもあります。事業を営んでいれば、所得税、法人税、事業税、消費税などを納税しなければなりません。

納税は国民の3大義務の1つであり、それすら果たせない人にお金を貸しても返済してくれる保証はありません。

事業者としての義務を果たさない人には、とてもではありませんがお金を融資できません。返済されないリスクが大きすぎます。

ビジネスローンで審査落ちしないためのポイント

ビジネスローンを申請して審査落ちする可能性をなるべく避けるためにできることは何でしょうか?

ポイントをまとめてみました。

借入希望額を少なくする

借入希望額を少なくすれば、お金を貸す側の貸し倒れリスクも低くなります。本当に必要な最小限の金額のみ融資を申請してみましょう。

返済実績ができれば、以後借入可能金額が増えていきます。クレジットカードの利用限度額と同じ理屈です。まずは少額で信頼を得ましょう。

とはいえビジネスローンの場合上限額が1000万円前後ですので、少額と言っても100万円yとか50万円になるはずです。

担保を設定する

無担保、無保証人で迅速な融資ができるのがビジネスローンの特徴ですが、どうしても融資が絶対に必要な場合、提供できる担保があれば、抵当権付きのビジネスローンを申請するのも1つの方法です。

当然、担保を設定できれば、ノンバンクにとってはリスクヘッジになるので、ビジネスローンの審査に通りやすくなります。

保証人を立てる

担保と同様に保証人を立てられれば、この場合も審査に通りやすくなります。万が一返済できなくなっても保証人が代わりに返済する法的義務を負います。

しかし、保証人になる人は自分の財産を失うリスクがあるので、頼める人がいるかどうかは別の話になります。そう簡単に保証人になってくれる人はいないのが現実です。

返済能力を証明する

返済能力を証明するため、毎月の売上や返済について明確に証明します。キャッシュフロー計算書などを作成し、確かに返済できる余力があることを明確にしてください。

他社の借入を整理する

複数の金融機関からの借入がある場合、いつ何を返済すればよいのかわからなくなります。ビジネスローンを行う金融機関からしても、何本も借入がある人は計画性がなく、場当たり的に借入していると判断します。

借り換えや繰り上げ返済などをして、なるべく借入の本数を減らして整理してみましょう。そうすることで、ビジネスローンも貸しやすくなります。

個人の信用状況を改善する

ビジネスローンも融資なので、審査の過程で信用情報照会が必須です。ここで「信用情報ブラック」「金融ブラック」だとわかると、審査に落ちてしまいます。

信用情報ブラックの状態を改善するのが最低条件なのですが、これは数か月でどうにかなるものではありません。最低5年はブラック情報が残ります。

まず、ご自身の信用情報に問題がないか、信用情報機関に開示請求をしてみてはいかがでしょうか?ご自身の信用情報ならば知ることができます。

そこで問題がわかれば、当面のビジネスローン(や融資)は断念して、信用情報ブラックが消えるのを待つしかありません。

ビジネスローンで審査落ちした場合の資金調達方法

ビジネスローンで審査に落ちた場合、融資による資金調達は絶望です。通常の銀行融資はビジネスローンよりも審査が厳しく、通らないでしょう。また「ビジネスローンの審査に落ちた」という事実が信用情報に記載されてしまいます。

当然今まで以上に融資による資金調達が難しくなるので他の方法を考えなくてはいけません。考えられる資金調達方法として代表的なものを挙げます。

ファクタリング

売掛債権を売却する資金調達方法です。取引先に請求書を出して、入金日前の「売掛金をもらう権利」を買い取ってもらい現金化します。

100万円の売掛金ならば80万円~90万円くらいで売れます。ファクタリング履歴は信用情報に記載されないので、信用情報ブラックの人も問題なく利用できます。

ただし、売掛債権がない事業者は利用できません。すべて現金商売の場合、ファクタリングは利用できず、何らかの掛売が必要になります。

ファクタリング会社は玉石混交で、ヤミ金融や反社会的勢力が偽っている可能性もあるので注意が必要です。ただし、大手であれば信用があり問題ないです。

助成金・補助金

補助金や助成金を受給してそれを必要な資金に充てます。補助金も助成金も税金なので、その審査は厳格に行います。返済不要であり、負債になりません。

しかし、ビジネスローンの審査に落ちて補助金や助成金の審査に通るのは非常に稀です。補助金や助成金の審査には信用情報照会がないので

・現在の業績が好調

・しかし信用情報ブラックが消えていない

など限られた条件の場合のみ使えるでしょう。資金使途を明確にして事業計画を立てその通りに行わなければ支給されません。

また、補助金や助成金は事後支給です。事業実施の際には自己資金ないし他の手法での資金調達が必要です。

「今〇〇〇万円の運転資金が必要だから資金調達したい」

というケースでは利用できないので注意してください。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは近年メジャーになりつつあるネット上で寄付を募る資金調達方法です。

クラウドファンディング専用サイトに実現したい事業を載せて、個人や団体から寄付を募ります。

クラウドファンディングは出資(株式発行)ではないので、株主によって経営に介入されるリスクもありません。

一方、寄付額が目標額に達しない場合返金しなければならなくなります。その手数料は自腹

クラウドファンディングは事前にしっかり準備して、寄付されやすそうな自g票目標を立てます。そのため、急な資金調達手法としては使えません。

数年がかりのプロジェクト資金や一大経営方針の転換など、大きな事業目標のための資金調達として優れています。

まとめ:ビジネスローンで審査落ちしたらファクタリングがおすすめ

ビジネスローンの審査に落ちた場合、急な資金調達という意味では補助金や助成金、クラウドファンディングは不向きです。

ビジネスローンでダメな場合、現実的な資金調達方法はファクタリングしかありません。むしろ、ビジネスローンを考える前にファクタリングをすべきです。

ビジネスローンはノンバンク(消費者金融など)から借入して、その記録は信用情報に残ります。審査に通っても審査に落ちても「消費者金融に申し込んだ」という事実はネガティブに働きます。

以後の融資の際にもかなり不利になります。ビジネスローンは最後の最後の手段であり、その前にファクタリングで資金調達しましょう。 

ファクタリングならば信用情報に一切記録が残らず、以後の融資にも何の影響もありません。

ビジネスローンで審査落ちした場合はもちろん、ビジネスローンに申し込む前にもファクタリングの利用をご検討ください。その方が低リスクです。

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