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建設業の資金調達でファクタリングがおすすめの理由とは?

大型工事などを急に受注することもある建設業ですが、公共事業や自治体工事などを迅速に請け負うためにも、潤沢な運転資金や設備資金など、キャッシュフローの「遊び」を確保しておく必要があります。

急な資金需要、資金調達の必要性に迫られた場合、従来のような融資を金融機関に申し込んでは間に合いません。

迅速な資金調達でキャッシュフローに余裕、遊びを持たせる手段としてファクタリングを今回提案します。使い方次第でとても有用な資金調達手法になります。

建設業でファクタリングがおすすめの理由

建設業の資金調達において、ファクタリングが有効な手法であり、おすすめできる理由について解説します。融資と比較してファクタリングのメリットになります。

入金までの期間が長い

建設工事(内装や店舗造作、道路工事なども含めて広く一般的な建設工事)は、仕事を完了してから、実際に当初の契約金額(売上)が入金されるまでの期間が長いのが一般的です。

建設業の入金サイト(請求書を出してから実際に口座に入金されるまでの期間)は2か月~4か月、つまり60日~120日と長くなっています。一般的な製造業や卸売業、運送業などの場合入金サイトは30日~60日が一般的です。

なぜ建設業の入金サイトが長いのか、それは、工事施工の契約は、民法上の「請負契約」に該当するため、完成・引渡しを以てはじめて報酬を支払う義務が生じます。そのため、工事がすべて完了しないと「完成」とみなされないためです。五月雨式に納品できる製造業などと違い、建築物がすべて完成してから引き渡しとなり、検収、支払いとなるため、支払いまで時間がかかります。

帳簿上5月31日に「売掛金」(売上)として計上していても、支払日が4か月後9月30日であれば、その間資産計上(売上)はあるのに、キャッシュフローがない状態が120日続きます。

仕事をしたのに現金が入らず、運転資金がない状況になりやすいのが建設業です。

そのため、この入金までの期間に資金調達が必要になったり、新しい工事を請け負ったりする場合、請求書をファクタリングで現金化し、前倒して回収するのが良いのです。

前払い費用が多い

建設業の場合、請け負った工事について、それにかかる人件費や材料費・外注費(工事の一部を下請けに出す場合など)・重機、工具のリース代など、すべて最初に自社で立て替え払いをします。

後々売り上げを回収できますが、最初自社にキャッシュフローがないと、仕事を請け負っても工事を行えません。前払費用が多いのが建設業であり、そのためには常に一定額以上の資金の「遊び」、キャッシュフローが必要になります。

工事を請け負って融資を依頼しても、間に合わないケースがあります。急ぎの工事を請け負わないと信頼が得られませんし、結果的に売り上げも伸びないのです。

キャッシュフローを充実させるためには、回収前の売掛金をファクタリングで現金化するのが効果的です。

つなぎ資金として有効

建設工事の入金サイトが長いので、大型工事をした場合、売上が非常に大きいのに、入金までが長く、その間の運転資金や生活資金がないという状態になります。

社員の生活や会社の経営を維持させるため、つなぎ資金を得る目的でファクタリングするのが良いケースがあります。大型案件をファクタリングすると、手数料などでかなり持っていかれてしまいますので、中小の工事をファクタリングして、必要相当額のつなぎ資金を得るイメージです。

大型建設工事はしっかり期日まで待って回収するのでかまいません。

素早く資金調達ができる

建設業に限らず、ファクタリング全般に言えることですが、融資のように審査に時間がかかりません。請求書の宛名(受注先、債務者)が有名企業で、倒産や不渡りのリスクが低いと判断されれば、数日で現金化、資金調達できます。希望すれば最短即日の資金調達ができるファクタリング会社もあります。

急な工事の依頼があった場合、金融機関からの融資を待っていては運転資金が手に入らない、そうした場合ファクタリングによって入金待ちの売掛金を現金化し、新しい工事を受注できます。多くの工事を迅速に受注できれば、さまざまな方面にコネクションができ、今後の仕事や自社の発展につながります。

運転資金、キャッシュフローがないために仕事を断るのは、みすみすチャンスを逃してしまうので、避けたいところ。そのため、臨機応変にファクタリングによって迅速に資金調達して、確実に仕事を請け負えます。

赤字でも利用できる

金融機関から融資を受ける際には、複数年度の決算書や確定申告書で、自社の経営状態を細かくチェックされます。結果、赤字経営が続いているような会社の場合、「赤字では融資を返済する資金を捻出できない」という判断が下され、融資が通らないこともあります。

それ以外の場合も他社からの借入金や利用している金融機関(消費者金融があると大幅減点)など、減点法でどんどんマイナス査定が進みます。

しかし、ファクタリングならば、赤字経営や消費者金融からの借入なども関係ありません。請求書の宛名(発注元、債務者)の会社がしっかりしていて、倒産や不渡り、返済遅延リスクがなければ買い取りはまず実行されます。審査されるのは自社ではなく、請求書の宛名、相手の会社の経営状態になります。

また、過去に返済事故や遅延など「金融ブラック」「クレジットヒストリーに問題あり」の場合も、信用情報照会が行われないので、安心して資金調達計画が立てられます。

赤字や過去の金融事故におびえず、今ある売掛金の請求書から買取価格を推定でき、あらかじめ資金調達計画を立てやすいのが建設業にとって、ファクタリングを利用する大きなメリットになります。

建設業者がファクタリング業者を選ぶときのポイント

建設業はファクタリングによって現金化、資金調達する金額が大きいので、ファクタリング業者選定の際にも慎重を期した方がいいです。うっかり悪徳業者に引っかかってしまうと取り返しがつかなくなります。

ファクタリング業者を選ぶ際のポイントについてまとめました。

手数料

手数料は最重要ポイントです。金額が大きい建設業のファクタリングは、手数料が安い、手数料率が低いことが重要です。

ファクタリング手数料の相場は、

  • 2社間ファクタリングの場合:10%~20%
  • 3社間ファクタリングの場合:3%~5%

が一般的な相場です。少なくともこれを上回る手数料率のファクタリング業者は避けましょう。建設業の実績があるファクタリング業者ならば、実態を知っているため、手数料率だけでなく、後述の掛け目についても頑張ってくれて、建設業者に悪いような契約にはしないはずです。

審査通過率

ファクタリングは融資と異なり、請求書が確かなもので、売掛先がしっかりした大手ならば、審査に落ちる可能性はかなり低いといえます。

しかし、審査通過率100%とはさすがにならないので、少しでも審査通過率が高いファクタリング業者を選んでください。ここでも、建設業へファクタリングしたことがある業者の方が業界の事情を分かっているので、審査通過率は高くなります。

手数料率との兼ね合いもありますが、審査通過率が高くないと、仕事の受注などができなくなるため、この項目を優先させてください。

買い取り金額

3つ目のポイントは買い取り金額です。ファクタリングの場合【売掛金額-手数料】で買い取るのではなく、【(売掛金額×掛け目)-手数料】が買い取り金額になります。

掛け目(かけめ)とは買い取り率のことで、請求書の金額に一定の率をかけたものが買い取り金額となります。ファクタリングは請求書が担保になるものの、100%確実な担保ではないからです。いくら請求書の宛名、売掛先が安定企業であっても何があるかわかりません。いわんや、聞いたことがない会社であれば不渡り、貸し倒れのリスクはあります。

売掛債権1000万円 手数料3%の場合

① 掛け目 90% 1000万円×90%=900万円買い取り対象 手数料 900万円×3%=27万円

     現金化 900万円-27万円=873万円

② 掛け目75% 1000万円×75%=750万円買い取り対象 手数料 750万円×3%=22.5万円

     現金化 750万円-22.5万円=727.5万円

掛け目を引いた部分、①なら100万円、②なら150万円は請求書の売掛金支払い日以降戻ってきますが、買取のタイミングで手にできる現金額は①と②でまったく違います。掛け目が大きいほど買取金額は多くなります。ファクタリング契約の際は掛け目にも注目してください。

まとめ:建設業者の資金調達にはファクタリングがおすすめ

建設業は仕事の受注に前払費用が必要なこと、納期から入金まで数か月かかり、売上計上してもキャッシュフローがないのが常態化しているので、必要に応じてファクタリングを利用し、売上金回収を前倒しするテクニックも必要です。

運転資金やつなぎ資金を得るために、融資を待っていては、間に合いません。そのため、一定額の売掛債権があるなら、ファクタリングによって迅速な資金調達を検討してみるとよいでしょう。

必要に応じてファクタリングと融資を上手に使い分けて、多くの建設工事を獲得してください。

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