できることから始めよう!資金繰りの改善方法を進めるための7つの方法!
自社の経営を行う上で、自己資本を確保し、適時適切なタイミングでそれらを利用できることは重要な要素です。
そのためには資金繰りを改善し、資金の「遊び」を確保する必要があります。資金繰りに余裕ができれば経営する際のマインドも安定しますし、突発的な資金需要に直面した時もすぐに対応できます。
資金繰りは一朝一夕には改善できませんが、1つずつできることを実践することで、徐々に良くなります。
今回はそのための具体的な資金繰り改善方法を7つ紹介します。
資金繰りの改善方法代表例7つ紹介します
資金繰りを改善していくためには何をすればよいのでしょうか?具体的な改善策を7つ紹介します。一度にすべて行えなくても、できることから徐々に実践していただければ問題ありません。
入出金(売掛金、買掛金)のサイトを見直す
資金繰りが悪化、資金がショートしてしまうのは、売掛金と買掛金の期日のバランスが取れていないことが挙げられます。
例えば、売掛金の入金日が翌々月の末日で買掛金の支払日が翌月15日だと、売掛金の入金日までに買掛金の支払いが2回到来します。
「売上」として売掛金を計上していても、入金がないので現金化できません。本来売上から経費を支払えるはずなのに、売掛金の入金がないので資金繰りが悪化してしまいます。経営上、売上が出ているのに支払いができないという事態に直面してしまいます。
売掛金と買掛金のサイト(支払いまでの期日)を見直すことで、買掛金を支払う際にお金が全くない、売掛金が入金されていないことを防ぎます。複数のクライアントと取引している場合は、入出金日に差をつけることで、買掛金支払いに対応した売掛金入金を実現させます。
もちろん、すべての売掛金の入金サイトが短いことが望ましいのですが、まずは話をしやすいクライアントからサイトを短縮できないか交渉してみましょう。
売掛金の確実な回収
いくら売掛金の入金サイトを短くしても、その売掛金が不良債権化してしまい、期日に入金されないと、資産どころか「負債」になってしまいます。資金繰りはさらに悪化してしまいます。
クライアントの経営状態が悪いと、売掛金の入金期日に契約通り入金されないことがあり得ます。さらに、倒産や不渡りで入金が困難になってしまう事態も想定されます。
こうした、経済状態が芳しくない売掛先から、確実に売掛金を回収するのが大切です。今後の取引見直しも大切ですが、まずはこちらが行った仕事への対価としての売掛金回収が不可欠です。
資金繰りを悪化させない点にも、ファクタリングを使って期日前に売掛金を回収する方法も、改善方法として挙げられます。
売掛金をもらう権利を事前にファクタリング会社に買い取らせることで、期日前に現金を手にでき、回収不能リスクをファクタリング会社に移します。売掛金全額の回収はできませんが、80%~90%はファクタリングによって事前に現金化できます。
不良債権化してまったく回収できないよりもはるかにましです。
回収が危なそうな取引先の信用調査
ファクタリングなどによって売掛先から早期に売掛金を回収することは資金繰りの改善方法として有効ですが、そもそも本当に経営状態が危ないのか事前に確認することも重要です。
ファクタリングしている事実が売掛先にバレれば(3社間ファクタリングなど)、今まで通りのお付き合いができなくなるかもしれません。お互いに疑心暗鬼になってしまいます。
そのため、本当にファクタリングしてでも売掛金回収不能のリスクヘッジをする必要があるのか、取引先への信用調査を実施することも大切です。
信用調査機関に依頼して、経営状態や経営者の人となりなどを調査します。そこで「問題あり」となれば、取引を減らしつつ、ファクタリングなどを行って回収不能リスクに備えられ、資金繰りについてリスクヘッジできます。
売掛金の改善方法として即効性はないかもしれませんが、資金繰り悪化を防ぐための予防接種のようなものだとお考え下さい。
決算書、キャッシュフロー計算書の理解、把握
決算書やそれに伴って税理士が作成するキャッシュフロー計算書を正しく理解できるようにします。
自社の資金繰りがどのような状態にあるのか、毎月の売上、支出、借入金の返済額などを把握し、経営を俯瞰することで、どのくらい資金繰りの改善が必要なのか、どの改善方法をとるべきなのかわかります。
すでに売掛金のサイトが短くなっている場合、その改善方法は取れません。水がない雑巾を絞っても何も出てきません。効果がある改善方法を採用できるよう、自社の資金の流れ、資金繰りの現状をしっかり把握するよう取り組んでください。
人件費の見直し
人件費を減らして、浮いたお金で資金繰りを改善するというのは、比較的思いつく改善方法です。しかし、単に賃金を下げろ、ではなく、役員報酬なども含めて適切かどうかを考えてください。
現在の物価高や賃上げの流れの中で、これを実行しても周囲の理解が得られないでしょう。社員だけにしわ寄せがいき、役員の身を切らないのは社員のモチベーションを大きく下げてしまいます。
まず、給料やボーナスではなく、あまり利用していない福利厚生プランなどを把握して、そこを見直すことから始めてください。人件費、特に給料に手を付けるのは最後の最後の手段です。
人件費を「給料」「ボーナス」と狭くとらえず、他の経費で無駄がないか判断するのが先決です。
節税への取り組み(脱税ではない!)
節税して、納税額が減ればその分余剰資金ができ、会社の利益、自己資本が増えます。しかし、採るべきは「節税」であって「脱税」ではないのは言うまでもありません。
顧問税理士や外部の節税セミナーの受講などを通して、適切な節税方法を身につけてください。
資金調達の検討
最も直接的な資金繰り改善方法は融資などによる資金調達です。借入すればその分、キャッシュが増え資金繰りが改善します。
しかし、当然ながら返済義務があり、借入したその時の資金繰りは改善しますが、返済が始まると返済分の毎月の資金がなくなります。
あくまで借入は一時的な資金繰りの改善方法であることは否定できないので、借入で一時的に資金繰りが改善している間に根本的な会社の体質を改善してください。
借入の事実は信用情報に記載されますし、もし返済遅延などがあれば以後の借入ができなくなり、会社の信用が落ちてしまいます。リスクある行為だと認識してください。
借入はあくまで一時しのぎのビタミン剤のようなもので、体質改善が重要です。
なお、返済義務のない補助金や助成金によって資金調達し、資金繰りを改善させるのは大いに推奨されます。返済義務がないので、もらえるものはもらってしまいましょう。もちろん、審査があり、審査に通るためには事業計画や経営改善が不可欠になるので、結果的に経営体質は良い方向に向かうはずです。
売掛金回収と資金調達の両面で資金繰りの有効な改善方法がファクタリング
このような資金繰り改善方法の中でも売掛金回収やサイトの見直しにつながる有効な手法として「ファクタリング」を紹介します。
ファクタリングは「売掛金を期日に受け取る権利」を買い取ってもらい、現金化する手法です。
これにより「売掛金を受け取る権利」はファクタリング会社に移りますが、回収不能になるリスクも権利と一緒にファクタリング会社に移転できます。
売掛金から一定の手数料が引かれるので、全額回収はできませんが、売掛金入金日前の好きなタイミングで資金調達できます。買掛金支払い前などにファクタリングを実行できれば、資金繰りが改善します。
資金繰り改善方法として
- 売掛金回収サイトの前倒し(見直し)
- 売掛金の確実な回収
- 回収が危なそうな取引先の信用調査(信用できない場合の早期リスク移転)
上で挙げたこの3つを同時に実現できる、極めて有効な手法です。
ファクタリングの事実は信用情報にも影響されないので、好きなタイミングで好きなだけ、売掛金がある限り実行できます。
資金繰り改善方法としては迅速かつ信用情報への影響もないため、使い方次第できわめて有効に作用します。
ぜひ、こういう資金繰り改善方法もあるのだと知ってください。
まとめ 売掛金があるか把握して、資金繰り改善方法の余裕を持とう!
資金繰りの改善方法として7つほど挙げました。即効性のあるもの、遅効性で会社の体質改善がメインなものなどさまざまなことをしなければなりません。
自社のキャッシュフローを知り、何が資金繰り改善に必要なのか知ってください。
資金繰りの改善方法として、ファクタリングは「入出金サイトの見直し」「売掛金の回収」「取引先の信用調査」など複数を兼ねる有効な資金繰り改善方法です。
その都度、売掛金を前倒しで回収するので、やや面倒かもしれませんが、融資のように信用情報に掲載され、法律でがんじがらめになることがない資金繰り改善方法です。
手数料の部分さえ折り合いがつけば、急な資金調達にも対応できます。実際にどのくらい資金繰り改善方法として利用するかは、みなさんの判断ですが、こういう方法もあるのだと知っておいてください。
ファクタリングを常に使えるようにしておくことが、資金繰り改善方法の選択肢や余力を残せます。ぜひご検討ください。
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