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ファクタリングの基礎知識

スタートアップの資金繰り改善方法とは?資金繰りの特徴を解説

事業を始めるとき、スタートアップの時には開業資金が必要になります。しかし、事業実績がない中で、必要な額の資金繰りを行うのは、なかなか大変です。

事業実績がない事業者に資金を提供するのにはリスクがあり、通常の融資のようにはできません。

しかし、スタートアップには開業資金が必要であり、その資金繰りを何とかする必要があります。

今回は、スタートアップ企業でも利用できる資金繰り方法や、資金を受けやすくなる改善方法、それぞれの資金繰り(開業資金調達)方法について解説します。

スタートアップ企業の方はぜひ参考にしてください。

スタートアップ企業の資金繰りの特徴

スタートアップ企業とは「新しく設立されたばかりの企業」を原則的には意味します。開業したばかりの企業、ないし開業して2年~3年の起業を指し、開業前の創業希望者は含みません。

スタートアップ企業は、一般的に革新的なアイデアで短期的に成長する創業2〜3年の企業を指します。「ベンチャー企業」と似ていますが、スタートアップ企業は「ブルーオーシャン」を目指す革新的企業、ベンチャー企業は「レッドオーシャン」も含めて、ともかく急成長を目指したい企業になります。

経済産業省ではスタートアップの特徴について、以下の3つを挙げていますので、参考にしてください。

  1. 成長スピードが速い
  2. ビジネスに斬新性があり、イノベーションや社会貢献を意識している
  3. 出口戦略(イグジット)をしっかり検討している

これらの特徴を持つスタートアップ企業は、開業時スタートダッシュを切るために、多くの燃料(資金)が必要です。スタートアップ企業の資金繰りはとても大切なことがわかります。

それではスタートアップ企業の特徴についてまとめます。

銀行の融資が通りにくい

いくら崇高な目的を持っていても、開業2年、3年では売上がともなっていません。決算書上で売上がある黒字決算だと証明できなければ、銀行は融資できません。

スタートアップ企業の場合、事業拡大のため資金繰りが必要な額も多くなるでしょうが、その必要額を銀行だけで調達するのは難しいかもしれません。

銀行の融資は、スタートアップ企業が必要とする資金繰りを満たすだけの金額について通りにくいのが現状です。

サービスの開発や広告費で赤字が続く

また、スタートアップ企業は、事業を軌道に載せるため、開業当初はサービス開発の費用や広告宣伝費で投資が増え、赤字になりがちです。

人工衛星は軌道に乗ればあとは勝手に地球の上を周回してくれますが、軌道に乗せるまでは、ロケットで多大な燃料を使って打ち上げ、衛星軌道上に乗せなければなりません。

スタートアップ企業も同様で、まず多くの投資をして、スタートダッシュの推進力を得ないと、会社は成長していきません。そのための資金で会社は赤字になります。

しかし、赤字のスタートアップ企業に対し銀行は融資を渋ります。

したがって、融資以外の資金繰り改善方法についても考えなければならないことになります。

スタートアップの資金繰り改善方法

スタートアップ企業は資金繰りが重要ですが、銀行融資だけでは必要な資金を調達できず、資金繰りが悪化しそうです。

資金繰り改善のためには、複数の資金調達方法を知っておき、必要に応じて使い分けることが重要になります。

それではスタートアップ企業の資金繰り改善方法=資金調達方法についてその選択肢を見ていきましょう。

創業融資を利用する

民間金融機関(銀行)や政府系金融機関である「日本政策金融公庫」の「創業融資」を活用します。

創業融資は、開業前の事業者だけではなく、開業後3年程度の事業者も利用できます。通常の融資は決算書の内容が重視され、黒字で返済能力がないと審査に通りませんが、創業融資は「創業計画書」「事業計画書」の内容と自己資金がどのくらいあるのかが重視されます。

売上が伸びていくことを前提に、伸びた売上で返済できることを創業計画書で根拠を持って、金融機関を納得させられれば融資が出ます。

スタートアップ企業としてしっかりした計画を持っているならば、この創業融資が資金繰り改善の大きな軸になります。

制度融資を利用する

制度融資は自治体が開業希望者や能力のあるスタートアップ企業向けに行っている融資です。自治体の地元にある金融機関と提携して行っていて、実際にお金を貸すのは金融機関です。自治体は開業についてのアドバイス、専門家の派遣、そして利子補給などを行います。

利子補給とは、融資を受けた場合支払う返済利息の一部を自治体が負担することです。これにより実際の金利よりも低い金利で借りられます。

開業希望者向け、あるいは開業して数年以内の事業者向け制度融資もあるので、スタートアップ企業の方はぜひそちらでの資金繰り改善も検討してください。

VCや個人投資家から投資を募る

スタートアップした事業の内容に自身があるなら、個人から資金の出資を受けることも検討してください。

VC(ベンチャーキャピタル)や個人投資家に発行した株式を買い取ってもらい資金繰り改善、資金調達します。

彼らは、貴社の業績が向上し、株価があがった段階で株式を売却し利益を得ます。つまり、株が上がり、業績が伸びる企業を見極めないと彼らは儲からないので、投資、出資を受けられる段階で、有望だという判断が出ています。

返済義務がない資金ですが、株式を購入されるということは、株式持ち分に応じて経営に介入されるリスクもあります。あまりにひどい経営をしていると、株主総会などで議題に介入され、役員交代などを提案されるリスクもあります。

彼らにおとなしくお金だけ払ってもらえるような経営は、上手くいっている証拠であり、スタートアップ企業はそこを目指したいものです。

補助金・助成金を利用する

公的な補助金や助成金は返済不要の資金です。スタートアップ企業向けの補助金や助成金もあり、大きな設備投資を行う場合は、返済不要の資金は大きなプラスになります。負債にならない資金調達なので、資金繰りは改善します。

しかし、補助金や助成金は「後払い」です。申請した事業が終わり、報告し、行政期間が「問題なし」と認定した場合に初めて、相当の資金が支払われます。

つまり、事業実施時には自己資金で行わなければならず、その資金がないスタートアップ企業は、やはり別の方法で資金調達、資金繰り改善を行わなければなりません。

クラウドファンディングを利用する

クラウドファンディングはWEB上で寄付を募る方法です。出資のように経営に介入されることもあります(株式を買ってもらうわけではない)。

集めたいお金とその目的をクラウドファンディングサイトに掲載し、賛同してくれる人の寄付を待ちます。寄付金額に応じてリターンも用意します。

デメリットとして目標額を達成できなかった場合、原則寄付は返金になります。資金調達できないばかりか、返金のためのコストもかかり、かえって資金繰りが悪化してしまう可能性もあります。

親族から借りる

親族からスタートアップ時にお金を借りるのも有用です。この場合、借入審査はないので、親族がOKならば資金調達でき資金繰りが改善します。

注意していただきたいのは、たとえ親からの借入でも返済義務があります。金銭貸借の契約書を取り交わし、返済すべき契約であることを明確にしてください。

返済しないで良い場合、親族から事業者への贈与になります。贈与の場合贈与税がかかります。納めないと脱税です。

親族から借りる場合、金利をつけなくても、支払い期限が10年後、15年後など実質「出世払い」でも契約は有効です、ともかく借りた分は返します、ということを契約書で明確にしてください。

期限の定めがないからと言って、60歳の親からの借入「返済期限は50年後」という契約は無効です。税務調査の際に「贈与」と認定され、贈与税(+追徴課税)を受ける可能性があります。

ビジネスローンを利用する

ビジネスローンはノンバンクが運営する事業者向けローンです。一般的な創業融資や制度融資よりも審査は緩めですが、金利が高く、スタートアップ企業には負担になります。

また「消費者金融からの借入」という事実が信用情報に記載されることになります。以後、金融からの融資を受ける際に大きなマイナスとなります。

利用可能額も最大で1000万円、企業規模によっては焼け石に水になるかもしれません。正直使い勝手が悪く、信用を落としてしまう可能性もあります。

ビジネスローンの利用は資金繰りに困った時の「最後の手段」にしておくべきでしょう。

ファクタリングを利用する

ファクタリングは売掛債権の有償譲渡です。ある取引先に売掛債権(売掛金)がある場合、それを入金日前にファクタリング会社に買い取ってもらうことで資金化します。

有効な売掛債権がなければできない資金繰り改善方法ですが、ファクタリングは融資ではないので手続き的には非常に簡便です。信用情報紹介も、利用歴が信用情報に記載されることもありません。

最短即日、遅くても数日で資金調達できます。

スタートアップ企業で売上がどんどん伸びている場合、仕入額も増え、キャッシュが必要になることがあります。また、売掛金と買掛金の支払いサイトが違えば、買掛金の支払いに間に合わない可能性もあり「黒字倒産」の原因となります。

ファクタリングは売掛債権さえあれば、任意のタイミングで資金調達できるので、スタートアップ企業にとっては使いやすい資金繰り改善方法になります。

まとめ:スタートアップの資金繰り改善はファクタリングがおすすめ

スタートアップの際の資金繰り改善は融資だけでなく、必要に応じて別の選択肢も考えましょう。

補助金や助成金は後払い、クラウドファンディングは目標非達成の場合逆に資金繰りが悪化、出資は経営に介入されるおそれがあります。

一番デメリットが少ないのがファクタリングです。有効な売掛債権があれば、誰でも数日以内に資金化できます。信用情報に記載されることもないので、臨機応変に使えます。

融資とファクタリングを組み合わせて、スタートアップの資金繰りを改善し、売上を伸ばしていきましょう。

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